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平成28年度協働のまちづくり講演会 開催結果
最終更新日:2016年8月23日
平成28年8月6日(土曜)午後2時から児童科学館視聴覚室において、名古屋市立大学人文社会学部准教授の三浦哲司先生をお招きして協働のまちづくり講演会を開催しました。
講演会では、「町内会を取り巻く状況と後継者確保について」をテーマにご講演いただきました。
名古屋市立大学人文社会学部准教授 三浦哲司氏
町内会を取り巻く状況と後継者確保について
講演内容と聴講者アンケート結果の一部をご紹介します。
津島市の町内会の現状を整理しましょう
津島市の町内会の活動内容としては、盆おどりや秋祭り、地域清掃、環境美化、防災訓練、防災講習、防犯パトロールその他日頃の活動が行われています。
平成27年4月現在の町内会の数は219で、町内会への加入率は89.8パーセントとなっており、加入率は徐々に低下しています。
これから町内会をどうしましょうか
町内会は何らかの目的を果たすための手段(組織)です。「何のための組織なのか?」をあらためて考える必要があり、親睦、防災、防犯、伝統文化など多様な目的があります。
町内会はあくまでも住民によるボランティア活動です
「やっていて楽しいね」「町内会はやはり大事だね」が継続の秘訣です。負担に思ったり、わずらわしさを感じてしまうと、黄信号です。
町内会の悩みを一気に解消する特効薬は存在しません
地域ごとに抱えている事情や悩みはさまざまです。ある地域で成功した手法が、ほかでも通用するとは限りません。むしろ、弊害を引き起こすおそれがあります。
担い手問題の参考例は乏しい
「次のなり手がいない」は、どの町内会も共通して頭を抱える悩みです。役員負担軽減のために、事務員を雇用する町内会もあります。長期間続ける名物会長は例外といえます。
担い手の確保を考える前に・・・
現在の人員で活動を続ける場合、人員に照らし合わせて、どのような活動量をこなしていくか。
従来の活動量を維持する場合、どのような活動を担当する人材を、何人ほど確保する必要があるか。
町内会に関する各層の整理
現在の活動を見つめ直しましょう
担い手の不足、役員の高齢化など町内会を取り巻く状況は厳しいものがあります。
それでも町内会活動の継続をめざすのであれば、一歩立ち止まって組織や運営のあり方を見つめ直す必要があります。
必要な活動とそうでない活動、力を入れる活動と縮小する活動の精査をしましょう。
町内会の認知度とイメージを重視しましょう
町内会に対するマイナスイメージが広まりつつあるのが現実です。関心を持ってもらうには「認知度の向上」と「イメージの改善」が必要です。
町内会に対する誤解を払しょくし、活動に参加しやすい環境づくりに取り組みましょう。
ここまでのお話を整理しましょう
まずは町内会そのものの前提を確認する必要があります。そして、可能な範囲で可能なところからあり方を再検討するのが現実的です。
他の地域の動向を参考にしつつ、この地域に適したかたちで町内会の活動をしましょう。
今日のお話をまとめましょう
町内会への期待は高まる一方、組織運営には困難が生じている状況があります。
岐路に立つなかで、今一度、運営のあり方を冷静に検討してみる必要があります。
今後の方向性を定めたうえで、後継者の確保に向けた取り組みを行いましょう。(ただし、地域事情に即し、あくまでも可能な範囲で)
聴講者アンケート結果
講演会終了後に聴講者からいただいた講演会の感想を一部ご紹介します。
市を含めて町内会(コミュニティ)の現況について整理された話が参考になった。
高齢者が役員で、若い人になってもらえない。同じ人が何年も受けている。話の中の一部を参考にします。
いろいろ町内会の課題がわかりました。
町内のことは町内でやっていかねばならない。他の良い情報とかを吸収しつつ、一歩ずつ進まざるを得ない。
自分の住んでいる地域を「愛する」、「よく理解する」ことが必須であることへの気付きを頂く。