ページID:389120747
ビル等の貯水槽水道の管理
最終更新日:2015年1月30日
ビル・マンションの飲み水は大丈夫ですか
「水道法」の改正により、簡易専用水道を含め、水槽の規模によらない建物内水道の総称として、「貯水槽水道」が新たに定義されました。
ビル・マンションなどの飲み水を安全で衛生的に飲むために、設置者が受水槽、高置水槽を適切に管理する必要があります。
貯水槽水道とは
私たちが利用している水道の水は、「直結式」か「受水槽式」のいずれかにより、家庭や学校、ビル、マンションなどに給水されています。
1直結式給水
水道の水が、配水管から蛇口までパイプが切れ目なくつながって給水している方式を「直結式給水」といいます。2階までの建物では通常、この方法が用いられています。
2受水槽式給水(貯水槽水道)
3階以上の建物などで水圧が不足するところや、一時に大量の水を使用するところでは、水道の水を一度受水槽に受け、ポンプで高置水槽に送って、給水している場合があります。このような方法を「受水槽式給水」といいます。
水道水の管理について
水道法では、市町村などの水道事業者が水質の責任を負う範囲を、水道事業者が布設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する蛇口から出る水までとしています。
したがって、「直結式給水」では蛇口から出る水について、「受水槽式給水」では受水槽に入る水について水質の保証がされますが、一度受水槽に入った水については、自家用の容器に汲み入れたものと同じであり、受水槽以降の給水施設及びこれによって供給される水については、施設の設置者が責任をもって管理しなければなりません。
水槽は汚れやすい
受水槽や高置水槽は密閉された構造ではなく、オーバーフロー管、通気管、点検口(マンホール)などが常に外気と触れています。このため点検口のフタがなくなっていたり、オーバーフロー管の先端に取り付けられている防虫網が破損していたりした場合には、鳥のフンや虫など思わぬものが水槽に内に入るなどして水槽は知らず知らずのうちに汚れています。
また、地下に埋められている受水槽(コンクリート製)では、水槽の壁に亀裂が入った場合、地中の細菌や汚水などにより、水槽の水が汚染され不衛生な飲み水となります。
給水管は血管と同じ
給水管は、人の血管と同じように長年使用しているうちに、鉄錆びなどが付着して水の流れが悪くなったり、錆びて穴が開いたりすることもあります。
貯水槽水道は適切な管理を
受水槽、高置水槽は1年に1回以上清掃をしてください。水槽の清掃は、専門の業者(建築物飲料水貯水槽清掃業者)へ依頼してください。また、水槽の周囲等を点検し、異常のないことを確認してください。
また、毎日、蛇口の水を透明なガラスのコップに入れ、色や濁りなどに異常がないか確認してください。
- 水槽の清掃
水槽の清掃を1年に1回以上定期的に行って、いつも清潔な状態を保つようにしましょう。 - 施設の点検と改善
水槽の状態やマンホールの施錠など施設の点検を行って、不備な点があれば速やかに改善しましょう。 - 水質の管理
いつもの水の色や臭い、味などに注意して、異常があれば必要な水質検査をしましょう。 - 給水の停止
給水している水が人の健康を害するおそれがあるときは、直ちに給水を停止して、利用者や保健所、水道事業者などに知らせてください。